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Asahi Shimbun Digital

日本酒を海で寝かせて、まろやかに 瓶にはウニやナマコ、魚礁効果も

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 宮城県石巻市の老舗酒店とダイバーが手を組んで、地酒をカキやノリの養殖が盛んな市東部の万石浦(まんごくうら)に沈めて「海底熟成酒」にする試みを進めている。新たな特産品に仕上げ、地元の海と酒を一緒に盛り上げる狙いだ。一度引き揚げてみると、酒瓶にはウニやナマコがびっしり。「魚礁効果」にも期待がかかる。

 企画したのは、酒販売店「四釜商店」の四釜壮俊社長(54)と、潜水調査会社「フクダ海洋企画」の福田介人さん(32)。2人は約2年半前に出会った際、「ダイバーと酒屋で面白いことをやろう」と意気投合。県漁業協同組合石巻湾支所の協力でプロジェクトを始めた。

 昨年12月、万石浦の入り口に近い水深約15メートルの所に、市内の酒蔵でつくっている日本酒「日高見」の生酒(4合瓶)を180本沈めた。ここは、東日本大震災の時に海底がえぐられてできたくぼみで、周囲より深い。日光が届きにくく水温の変化が少ないうえ、潮や船が起こす微振動の作用にも期待できる。

 「火入れ」と呼ばれる加熱処理をしていない生酒を、このような海底の環境で保存すると、四釜さんは「品質が変化しやすい生酒なので、熟成されて角が取れまろやかな味になる」という。

 4月上旬には、約4カ月間海…

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